毎度ありやす。
下地補強剤「どこでも下地スピード・ミニ20(以下、どこでも下地)」を使ってカーテンレールを取り付けてみました。ボードアンカー案も考えたんですが、位置決めに精度が求められるのでパスしました。多少アバウトにやっつけてもオッケーな方が良いですよね、精神的にw
▼ボードアンカーってこんなやつね。
今回使用したのは「スピード・ミニ20」で、スピード・ミニ10という商品もあります。二つの違いは付属のスポンジ枚数だけです。失敗してもいいように20枚入りの方が良いかもしれません。
『どこでも下地 スピード・ミニシリーズ』について
■用途
石膏ボードや薄ベニヤ等の弱い壁にネジを強固に効かす
■使用可能な壁等の素材
・石膏ボード・薄ベニヤ(3mm厚以上)・ケイカル板・ALC・塗り壁・ブロック・アクリル 板・タイル・御影石・大理石・人造大理石・コンクリート・鋼板・塩ビ鋼板・プラスチック全般・MDF・パーチクルボード
※ゴムには使用出来ません。
■取り付け対象品
・カーテンレール・タオル掛け・タオルリング・フック(衣装、帽子掛け)・鏡・ピクチャ ーレール・額縁・掛け時計
・耐震用金具・エアコン・トイレットペーパーホルダー・吊り戸・棚・電話器・配電盤・ リモコン・各種配管支持材
・手すり(手スリ等荷重120kgf(BL)の取付けには、「どこでも下地 標準パック」(姉妹品)をご利用ください。)
■その他の用途
・ネジが空回りしてしっかり締められない時のゆるみ止めとして
・石膏ボード・薄ベニヤ・ケイカル板等の一般接着剤として(スポンジ使用)
■特徴
・壁を強化。ネジの効きは抜群。最大引き抜き加重試験60kgf、せん断試験35kgf。
・振動が継続して加わっても強度に殆ど変化なし。
・同一箇所に複数回ネジが効く。3回までは強度データ同じ。
・万一失敗した場合は、同一箇所に穴を開け直し、別スポンジにて再チャレンジ。
・ネジの太さを選ばない。
・容器のフタを開けても1年以上中身の硬化はなし。
■使用方法・使用上の注意
(1)ネジを打つ所に印を付け、マスキングテープ等で養生をします。その際、強力なテープを使うと、はがす際にクロスの表面を損なう事があります。
(2)容器の中ブタをはずしノズルの先端を1mm位カットしてお使いください。
(3)容器内の液に、白くなった固形物や“にごり”があっても使用または硬化に影響ありません。
<実際に使ってみた>
下地を作りたい所に10mm程の穴を開け、付属のスポンジを突っ込んだら液剤を注入して硬化を待ちます。穴が小さすぎる場合、スポンジと液剤を入れられなくなるので、少し大きめがいいと思いました。注入後、多少の液ダレがあるので気を付けてください。硬化時間は1時間~3時間くらい取るといいかも。不安な時は一晩置きましょう。石膏ボードにギュギュッとビスが効いた時は感動しました(^^v
<施工過程>
▼下地を作りたいところに印を付けます。
▼8mm~10mm程度の穴を開けます。マスキングをしておくと安心。石膏の粉が出るので何か敷いて作業しましょう。
▼付属の専用スポンジを水に浸し、水気を絞ります。
▼爪楊枝に専用スポンジを巻き、穴に入れましょう。スポンジのあたまが10mmくらい出るところまで入れて爪楊枝を抜きます。
▼スポンジが奥に落ちないように容器の注ぎ口を差し込み、溶剤を注入しながら手前にゆっくり引き抜きます。注入量の目安は1メモリ分(容器に記載)とありますが、少し多めに注入するといいかも。
▼注入して数分経つと、泡立ちながら硬化が始まります。この時に液剤が少し溢れてきます。床に垂れないよう気を付けてください。
▼完全に硬化しました。飛び出た部分をカッターで切り取って完了です。念のため、ビスを打つのは完全に硬化してからにしましょう。硬化が甘い状態でビスを打つと、スポンジが奥に落ちてしまいます(落ちてしまいましたw)。その時は、スポンジを入れる所からやり直します。
▼良い感じに出来ました。
▼ビスがしっかり止まりました。
穴を開ける時は何を使えばいいの?
穴開けには電動ドリルがあると便利。安価なもので十分です。ドリルビット(先端に取り付ける刃)は100均で購入できます。六角軸と丸軸の組み合わせが合わない時はドリルチャックを使います。
▼木工用錐と鉄工用錐とドリルチャック
<追記1>
別の場所もやってみました。
▼10mmの穴を空けます。
▼ボードの粉はビニール袋で受け止めましょう。
▼水に浸したスポンジを爪楊枝に巻き、穴に入れます。スポンジの水気は軽く絞ってください。
▼ノズル先端を穴に深く差し入れ、液剤を出しながら引き抜きます。
▼気温が低い冬場は翌日まで放置しましょう。
▼完全に硬化したらカッターで切り取ります。
▼ビスが効く下地の完成です。
※補足※
はみ出した液剤は経年で茶色くなります。気になる場合は壁紙と近い色のペンキなどで補修しましょう。
<追記2>
下穴は小さくても良いのでは?というご質問を頂きました。個人的な感想ですが、下穴が小さいとスポンジや液剤が入れにくいだけでなく、下地の強度も弱くなるためオススメしません。動画では4種類(5mm、6mm、8mm、10mm)でテストしました。
※石膏ボードの代わりに1×4材を使っています。
やはり8~10mmの下穴は必要だと思いました。6mm以下ではノズルの挿し込みが難しく、溶剤の注入量も不十分になり、スポンジを均一に硬化させるのは難しかったです。参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
<関連記事>
石膏ボードにビスが効く!「どこでも下地」のその後
約1年半程放置した「どこでも下地」はまだ使えるのか?
コメント
はじめまして。
どこでも下地スピードミニで検索して
こちらを見つけました。
いまから使おうと思って準備しているのですが
穴の大きさが8mm~10mmとあって
その大きさのドリルを見たらかなり太めで躊躇しています。
こちらの写真で拝見すると
そんなに大きな穴には見えないのですが・・・
きっちり計って8mm~10mmになさっていますか?
それとも適当でしょうか?
ネジ穴なので5mmでも十分な気がするのですけれど
教えていただけると助かります。
よろしくお願いします。
かおりさん、こんにちわ。
僕が記載した下穴サイズ(8~10mm)はメーカーの推奨値になります。実際に施工されると気付くと思いますが、スポンジを挿した後、さらにノズルの先端を入れるとなると8~10mmくらいの穴が必要になります。スポンジを突っ込むだけなら5mmでも良いのですが。
今、実際にやってみた感想だと5~6mmの穴だとノズルが入れ難いです。表面的にしか液を注入できませんでした。ノズルの先端部分をやや太めにカットしたせいもあるんですが、もっと細く切れば出来るのかもしれません。ただそれにしても強く押し込まないとノズルが入っていかないので、スポンジを奥に押し込んでしまい壁の中に落としそうな気がします。
あともう1点。下穴が小さいとビスの位置に余裕がなくなるので、下穴を開ける時に少しでもズレると打ちたい場所にビスが打てなくなります。この問題はカーテンレールをつける時に僕がぶち当たりました(^^;
レールを支えるブラケットの穴(5mm程度)に合わせ、その位置ピッタリに小さない下穴を開けよう!と挑んだのですが、脚立に上がりながら数ミリもズレたらダメ!という穴を60箇所も開けるのは無理・・・と数箇所やって気が付きました。
なので、下穴はやや大きめに取っておいた方がその後のビス止めがが楽になると思います。取り付けるものによって下穴を隠せない場合は、壁紙と近い色の塗料で補修するなどしても良いと思います。気になったことがあればまたご質問ください。分かる範囲でお応えします。頑張ってください(^^
※5mm、6mm、8mm、10mmの錐で木材に穴を開け、スポンジをいれた動画をアップしました。参考になれば幸いです。
https://www.youtube.com/watch?v=lmCWR4fM-pc
いろいろご親切にありがとうございます。
穴が大きい訳がとてもよくわかりました。
動画まで、ありがとうございます!
頭の中では一気に解決なので動画を拝見して
取り組みたいと思います。
ほんとうにありがとうございました!
ついさっき階段の手すりが外れてしまいました。ネジで固定していたところががばがばになったためです。この製品はこういう状況でも使うことができるでしょうか。
手すりなどの耐荷重を必要とする場合、メーカーさんの方では「標準パック」が推奨されていますね。めちゃくちゃ強そうですが、そちらは少し大掛かりな感じです。
外れてしまった手すりの状態がわかりませんが、個人的にはがばがばになったビスの箇所が手すりの中間点で、且つ数箇所程度なら十分使えると思いました。溶剤をケチらずにたっぷり染み込ませると失敗が少ないです。硬化時の液ダレで周囲を汚すことがあるので、入念な養生とマスキングを忘れないでくださいね。結構垂れてくるので。
あまり参考にならなくて申し訳ないです(^^;